インダストリアルクリーンルーム・バイオロジカルクリーンルーム
近年、様々な製造環境の高精度化に伴い、空気清浄度クラスの確保が求められています。特にバイオメディカル、ライフサイエンスの分野においては、品質を高いレベルで管理する無塵無菌環境が求められます。
このような背景に対応するために、空気清浄度クラスを確保・管理する〈インダストリアルクリーンルーム・バイオロジカルクリーンルーム〉も求められるようなっています。
さらに、〈インダストリアルクリーンルーム・バイオロジカルクリーンルーム〉の構築にあたっては、製造・研究エリアの最適バランスの追求、生産性と省エネルギーをハイレベルで実現する必要もあります。
制御対象となる汚染物質の例
汚染物質 | 代表例 |
---|---|
粒子状物質 | 粉じん、煙、ミスト、ヒューム |
ガス状物質 | 酸性ガス、塩基性ガス、有機物質、その他の有害ガス |
浮遊微生物 | 藻、原生動物、菌、バクテリア、リケッチア、ウイルス |
クリーンルームの種類
インダストリアルクリーンルーム(ICR)
先端産業である半導体・液晶などのエレクトロニクス、精密工業など工業用に利用されている。汚染物質としては、空気中の微粒子が対象である。
バイオロジカルクリーンルーム(BCR)
種類 | ICR | BCR |
---|---|---|
清浄度クラス | クラス1~8 | クラス5~8 |
中心となる対象粒子 | 0.1~0.5㎛ | 0.5~10㎛で5㎛中心 |
最終フィルター | HEPA、ULPA | HEPA、中性能フィルター |
主な制御対象 | 塵埃、微粒子、ケミカル、圧力(+)、気流分布、温度、湿度 | 微生物、無生物粒子、圧力(+-)、気流方向、温度、湿度 |
主な維持方法 | クリーニング | 洗浄、除菌、消毒、滅菌 |
清浄度モニタリング | 塵埃濃度、ケミカル濃度 | 微生物数、塵埃濃度 |
ICRとBCRの基本的な解説(動画)
クリーンルーム(インダストリアルクリーンルーム・バイオロジカルクリーンルーム)についての基本的な解説をまとめました。動画内には、半導体業界、食品・医薬業界などを例に、クリーンルームの必要性とその構造を解説しています。