ホーム > お困りごと解決事例 >流体摩耗で困っている箇所にダイクロン処理で解決!
機械メーカー様より洗浄ラインのノズル(鋳物φ50×300L)の内面に流体の圧力負荷がかかり摩耗して困っている、とご相談をいただきました。
問題点
① エロージョン摩耗による漏れが発生する度、消耗品として交換しているので手間とコストが掛かっている。 ② 硬質クロムめっきの厚付け(150μ程度)を検討されていた |
密着性と耐エロージョン性に優れたダイクロン処理を提案しました。
ポイント
① ダイクロンはポンプやタービンのプロペラが高速運動するときに発生する表面損傷(注釈*キャビテーション・エロージョン)に対して優れた防護効果を発揮いたします。
② 材質が鋳物でも十分な寿命の効果がでますが、SUS材の方が表面の凹凸が少なく平滑なのでダイクロン処理をする事でさらに長寿命化が計れる事からSUS材での処理をご提案いたします。
③ ダイクロンは耐摩耗性にも優れているので厚付けをしなくても長寿命化が期待できます。今回は50μにてご提案いたしました。
今までは3ヶ月から半年間で流体が漏れ出してきてノズルを交換していたが、1年以上経過しても漏れ出す事が無いとの事でメンテナンスフリーに貢献いたしました。さらに寿命を延ばしたいので鋳物とSUS材にダイクロン処理をテストした結果、SUS材の方がめっきの密着度向上につながり材質も変更いたしました。テスト結果より、2年から3年以上は寿命の延長ができると考えられます。ダイクロンは、アルミにも直付けできる特徴を持っております。耐摩耗・密着性・滑り性・離型性で様々な解決の実績がありますのでご相談ください。
蒲田工業では各営業所に表面処理のアドバイザーを配しております。加工工程や搬送工程における部品の早期摩耗や製品の不良発生に対してダイクロン、ブラストロンを始めとした表面処理でお客様の歩留り改善・メンテンナンスフリーのお手伝いをしております。なお、母材の製作も承っております。あらゆる金属素材が可能です。ご相談ください。
生産設備や各種装置の改善に力を発揮します。特に食品機械や包装機、印刷機械に関して豊富な経験と改善実績を持っています。
得意とする表面処理技術を活かした改善では大きな効果をあげ、幾度となくお客様から感謝の言葉を頂いています。
*用語説明
キャビテーションとエロージョン高速で流れる流体中の圧力の低い部分が気化して、非常に短い時間で蒸気のポケット(キャビティ)が生まれ、非常に短い時間でつぶれて消滅する現象の事をキャビテーションと呼びます。液相が急に気相になるという事は、水中で小さな爆発が起こっているのと同じ事です。キャビティ崩壊の際に、瞬間的に非常に高い圧力が発生し、これが流体機器の表面にへこみや傷をつけます。流体の繰り返し衝突により表面材料が機械的に損傷を受け、その一部が離脱していく現象をエロージョンと呼びます。