ホーム > お困りごと解決事例 >比類なき非粘着ローラーを粘着テープ製造ラインに採用して頂きました!
粘着テープ製造ラインで、どうしても粘着面がロールに触れる工程がありました。いろいろな非粘着性ロールを試されていましたが、満足のいく性能が得られず、ライン停止が度々発生し、その度に清掃作業を行わなければならない状況でした。
問題点
① 粘着面に触れない機構にすることは出来ない。
② 今までの経験上、ざらつきの大きすぎる表面処理は谷の部分に粘着材が入り込んでしまい不向き。
③ フッ素系の表面処理で得られる離型性でも要求水準には達しない。
抜群の非粘着性を持つノンスティックコーティングを提案しました。
今回は全6種ある番手のうち、最も平滑性の高いブラストタイプ(NV-S)を推奨。(加工膜厚 10μm、表面粗さ2.0±1.0μm)サンプルピースを他の番手や比較対象用フッ素樹脂コーティングなどとあわせてご提供し、粘着シートとの相性を検証して頂きました。
ノンスティックコーティングの非粘着効果を生み出す原理は点接触を利用しています。
物が粘着する(ひっつく)ためには一定の面を必要とします。その点ノンスティックコーティングは表面にショットブラストで凹凸を付け、接触面積を減らし粘着に必要なエネルギーを生じさせないようにしています。更に特殊な非粘着樹脂をコーティングすることで、接触点における高い離型性を持たせています。この2つの作用により粘着テープを表面で滑らせられる程の非粘着性を実現しています。特に粘度を持ったゲル状のものに対して特に優れた効果を発揮します。
ノンスティックコーティングは全ての番手で食品衛生法にも適合しており、安心してお使い頂けます。 耐熱温度は150℃となっています。
*今回はある程度の平滑性を持つことが求められたため、ブラストタイプを採用頂きましたが。ノンスティックコーティングには更に非粘着性を強化した溶射タイプもございます。
溶射タイプではブラスト+溶射+非粘着樹脂コーティングの3つの複合作用により更に高い非粘着性を実現しています。
詳細は表面処理専門サイト 「表面処理ガイド.com」をご覧ください
非粘着の効果に関してはサンプルで確認できていた通りの性能を実績でも発揮しています。清掃作業の必要回数は劇的に削減することができ、耐久性も今まで使用されていたものに比べれば良さそうな感触を得られているようです。
蒲田工業では、素材(母材)の表面に様々な機能を付加する表面処理を得意としています。
この事例のように非粘着用途から、耐摩耗・滑り性・表面硬化、また複合する性能をもった表面処理を提供いたします。お客様のご要望やご予算に合わせた適切な表面処理を提案し、生産性の向上やコストダウンに貢献いたします。
生産設備や各種装置の改善に力を発揮します。特に食品機械や包装機、印刷機械に関して豊富な経験と改善実績を持っています。
得意とする表面処理技術を活かした改善では大きな効果をあげ、幾度となくお客様から感謝の言葉を頂いています。