ホーム > お困りごと解決事例 > 滑り搬送ラインにセラミックコーティング、優れた耐摩耗性でフッ素樹脂コーティングの弱点克服!
医療機器を製造されているお客様での事例です。製品搬送ラインで滑りを必要とされる箇所に、フッ素樹脂コーティングを多く使われていました。滑り性には満足されていましたが、耐久性が低くたびたび再コーティングを必要としていました。
① 摩耗し、滑り性が低下すると、製品が滞留してしまう。
② 耐摩耗性が低く、定期的な再コーティングを必要とする。
③ 摩耗粉が発生することは望ましくない。
シリカ(珪素)を主成分としPTFE、PFOA、VOCを使用しないセラミックコーティングを提案しました。
ポイント
① 一般的なフッ素樹脂コーティングの硬度がFからH(鉛筆硬度)程度なのに対し、セラミックコーティングは9Hと高硬度であり、耐摩耗性に優れる。(社内試験で約50倍の耐摩耗性) ※1
② 耐熱温度も450℃と高く高温環境下でも使用可能。更に高温下で使用できるグレード(耐熱温度800℃)も施工可能。
③ 撥水性、耐薬品性、電気絶縁性 ※2 はフッ素樹脂コーティングに準じ、熱伝導性はフッ素樹脂より優れる。
※1 フッ素樹脂コーティングは滑り性、非粘着性、耐薬品性、絶縁性など優れた特長を持つ表面処理技術ですが、滑り性は自己犠牲による潤滑作用に大きく依拠しています。そのためどうしても摩耗が避けられません。
※2 セラミックコーティングの標準仕様は絶縁性ですが、帯電防止仕様もラインナップしています。
圧倒的に耐久性の違いがありました。設備を保守管理する上でも安心感が違います。ワークの性質もあり、フッ素樹脂コーティングや超高分子量ポリエチレンよりも滑り性が格段に良くなりました。
摩耗が問題となっている箇所については順次、入替を進めていきます。
蒲田工業では各営業所に表面処理のアドバイザーを配しております。
近年、表面処理に求められる性能は多様化、高度化しています。この事例のように、複数の特性を必要とされるケースも増えています。(例:導電性と耐摩耗性、滑り性と耐摩耗性)
蒲田工業では豊富な処理実績から最適な表面処理をご提案致します。
サッカーとフットサルを愛する当社のエースストライカーです。
フットワークの良さを活かし、業種や工程を問わずあらゆる分野で課題を解決に導きます。生産性の向上、工程の自動化、安全対策など今まで多くの実績を築き上げてきました。