ホーム > お困りごと解決事例 > 既設エアコンを活用することで、低コストクリーンルームを実現
新たに健康食品の製造を手掛けられることになったお客様からクリーンな製造環境構築をご相談頂きました。
設置を予定されているエリアには、天井カセット式のエアコン(クリーンルーム用ではなく、一般空調用)が設置されており、そのまま活用することをご希望されました。
生産設備の高度化に関する助成金の申請も検討されており、できる限り低コストで要求水準を満たす必要がありました。清浄度は部屋全体がクラス100,000、充填工程エリアはクラス1,000レベルが求められました。
① 市場参入時期及び助成金申請スケジュールからできるだけ早くクリーン環境を構築したい。
② 既設エアコンを活用したい。
③ 高い清浄度を必要とする充填工程エリアはクラス1,000にしたい。
④ 作業を終える度に殺菌作業を行いたい
クリーンルーム全体は抗菌クリーンパネルを用いて構築し、充填工程エリアは内部にKAMATAクリーンブースを設置する二重構造を提案しました。
既設エアコンには高性能フィルター(捕集効率90%)を新たに取付け、更に既定の清浄度を実現するために床置型クリーンパッケージ(床置型FFU)を組み込む設計としました。
▼ クリーンルーム(クラス100,000)
▼ 充填工程エリア(クラス1,000)
① 滅菌対策として抗菌クリーンパネルの採用。
② 既設エアコンに高性能フィルターを追加することで準クリーンルーム仕様に。
③ 循環式床置型FFUを組み込むことで、エアコンへの負荷を低減させながら清浄度を確保
④ KAMATAクリーンブースを用いた二重構造で、充填工程エリアはクラス1,000を実現
⑤ 作業終了後に、タイマー式殺菌灯を作動させエリア内の滅菌を行う
▼ 床置型FFU
▼ 殺菌灯
そのままであればクリーンルームには適さない天井カセット式エアコンに高性能フィルターを取り付けることで準クリーンルーム仕様へ変更し、床置型FFUを併用することで、クリーン環境を低コストで構築することができました。清浄度によるゾーニング、効率的な殺菌作業システムといったご要望にもお応えすることができました。
お客様の声:
助成金申請にあたって、一定の金額内に納めなければならないとういう条件の中で、期待以上の設備を提案いただきました。要望通り既設エアコンも利用しながらも、しっかりとしたクリーン環境をつくってもらえました。このクリーンルームがあることで、販売先の増加にもつながっており大満足しております。
今回の事例では、汎用のエアコンはクリーンルームでは使えないという固定概念に囚われることなく、どうすれば活用できるかを考えて提案した点がポイントです。既設部屋のクリーン化など新規だけでなく既存設備の改築によってもクリーン環境を創造します。様々な制約がある中でも、最適な提案を行います。
お客様の抱えられている問題点を的確に捉え「クイックレスポンス」をモットーに、ご提案から施工、アフターフォローに至るまで一貫して責任を持って行ないます。あらゆる業種で、様々な対応ができるクリーン環境構築のトータルコーディネーター。